次世代デバイス向け分析技術

2018年8月28日

次世代メモリデバイスの高性能/高機能化には、(1)三次元微細構造化に向けたデバイス設計及びプロセス技術、(2)多様な機能性薄膜を導入可能な材料技術、(3)デバイスの微細構造や元素組成を観察可能な分析解析技術等が必要不可欠です。三次元微細構造は、多様な薄膜が三次元的に複雑に積層した構造ですが、各薄膜及び界面の微細構造、元素組成分布等を正確に把握することは高性能かつ高信頼性デバイスを実現する上で重要です。そのためには、デバイス構造中のナノメートルレベルの三次元微細構造を計測可能な分析解析技術が不可欠です。我々はこの課題克服に向け、様々な先端分析技術の研究開発を推進しています。特に、「三次元アトムプローブ技術」は、図(左)に示すように、原子を一つずつ数えるための工夫を施すことで、三次元的な元素分布を計測することが可能です。図(右)はトランジスタ(MOSFET)の実測例であり、構成元素の種類とその三次元分布の可視化をナノメートルレベルで実現することができます。

三次元アトムプローブ技術の原理(左)とMOSFET構造への適用例(右)