フラッシュメモリと社会とのつながり

1: 身近なフラッシュメモリ

いつもあなたのそばにあるスマートフォン。スマートフォンには、その名前の由来になっている電話の機能以外にも、多くの機能がついています。写真や動画が撮影できたり、場所を確認したり、音楽を聴いたり、ゲームをしたり…。この小さなスマートフォンの中身はどうなっているのでしょうか。あるスマートフォンをのぞいてみましょう。
 

まずタッチパネルの画面を取り除くと、上からカメラと、電話をするとき耳に当てるスピーカーがあります。その下に、薄くて小さいロジックボードが現れます。

 

図1: スマートフォンの中身

図1: スマートフォンの中身

そしてロジックボードの上には、データを「記録」するための「フラッシュメモリ」が埋め込まれています。撮影した動画や写真をすぐに保存できるのも、たくさんの音楽を持ち歩けるのも、アプリをダウンロードし楽しめるのも、フラッシュメモリのおかげなのです。
 

30年前にはまだ、今日のようなスマートフォンも、大容量のフラッシュメモリもありませんでした。 友達に電話をするにも、電話番号は自分の頭で記憶するか、紙のメモに頼っていました。 写真を撮るとき、カメラにはメモリではなく「フィルム」を入れて、そこに画像を焼き付けますが、フィルムは当時、1本たったの36枚しか写真が記録できず、撮影した写真をその場で確認したり、削除したりすることはできませんでした。 音楽は、カセットテープに録音して聴きましたが、カセットテープには最大150分程度しか音楽を録音できず、また、何度も聴いているうちにテープが摩耗し、音質が悪くなってしまいました。
 

大量のメモ、フィルム、カセットテープなどに代わって、これらの情報すべてを1つのスマートフォンの中におさめ、持ち歩けるようにした立役者の1つがフラッシュメモリです。スマートフォンは世界中で使われており、キオクシアのフラッシュメモリも活躍しています。

2: 今の生活を支えるフラッシュメモリ

たくさんのデータを記憶できるフラッシュメモリは、スマートフォン以外にも様々なところで使われています。たとえば、パソコン、ゲーム機、テレビ、デジタルカメラ、家電、カーナビゲーションなど、あなたの生活は、フラッシュメモリとともにあると言っても過言ではないでしょう。
 

そもそもフラッシュメモリが開発されるまでは、様々なデジタルデータを簡単に読み出したり、書き換えたりでき、かつ電源を切ってもデータが消えない、使いやすいメモリはありませんでした。 そこで開発されたのが、フラッシュメモリです。世界で初めてのフラッシュメモリは、東芝の研究所で1987年に生まれました。
 

このフラッシュメモリの誕生によって、私たちの生活は大きく変わりました。大容量のデータを持ち歩き、活用できるようになったのです。
 

また、スマートフォンの世代の進化に代表されるように、1つのフラッシュメモリに記録できる容量もどんどん大きくなってきました。たとえば初期のスマートフォンでは数GBだったのに対し、現在は、その何十倍もの容量の記録ができるようになっています。

 

※キオクシアは2017年に東芝から東芝メモリとして独立し、2019年にキオクシア株式会社と社名変更しました。

3: 未来の生活を支えるフラッシュメモリ

これまでも、わたしたちの生活を支えてきたフラッシュメモリは、今後さらに活躍の機会が生まれると予想されています。
 

たとえば、お掃除ロボットやスマートスピーカー。人工知能を搭載し、わたしたちの生活をさらに便利にするものは、これからも身の回りに増えていくでしょう。
 

スマートウオッチなど、身につけることで自動的に生体や環境の情報を取得するデバイスも増えてきています。自動的に大量のデータを扱う必要があるため大容量化が求められますが、同時に、身につけたときに邪魔にならないようにするためには、小型化も期待されます。
 

自動車は、自動運転の実現にむけて、開発がすすんでいる分野です。人工知能はもちろんのこと、周りの自動車や歩行者を常に検知するカメラ、衛星測位システムからの位置情報の取得、乗った人に合わせた効率的で快適なドライブの提案など、自動運転の過程で生み出されるデータ量は、これまでのデバイスの比にならないといわれています。
 

そして、データセンター。スマートフォンもパソコンも、スマートウオッチも自動車も、その中にすべての情報が保管されているわけではありません。インターネットを通じて、世界のどこかにあるデータセンターにもつながっています。このデータセンターにおいても、データを記録するために、フラッシュメモリは活躍しています。
 

このように、これからの世界において、データが生み出されるスピードは増していき、保存すべきデータ量も増える一方です。それにあわせて、それらのデータを記録するフラッシュメモリの重要性も、更に増していくことでしょう。

 

企画・執筆:株式会社リバネス
テキスト・図版作成:株式会社リバネス

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